N-boxのACC(アダブティブ・クルーズコントロール)の使い方と機能解説

 アダブティブクルーズコントロール( ACC )を積極的使いましょう。

 軽自動車でも標準装備になってきているACC (アダブティブクルーズコントロール)ですが、せっかくの装備を意外に使わない人が多くいるようです。ですが、安全運転と運転のストレス軽減に積極的使いましょう。

我が家のN-Boxもカミさんの用にあるのですが、アナログ人間のカミさんは使おうとしません。そこで、ACCを理解して運転の安全とストレスを軽減してもらいます。

 むやみに使う必要はありませんが、たとえ20~30分程のドライブでも、高速道路や幹線道路を走る場合は安全のためとストレスが減り体が楽ですので、是非ともクルーズコントロールを使いましょう。

そもそもクルーズコントロールってなに?

 クルーズコントロール(オートクルーズ)— 従来では一定のスピードを維持するだけの機能で、高級車やスポーツカーの一部にしかついていませんでした。ところが近年では軽自動車でも、標準装備としてのACC(追従型クルーズコントロール)や路外逸脱抑制機能(車線維持システム)などの装備が付いて、自動運転とまではいきませんが、安全面での補助機能として搭載されるようになってきました。

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目次

1 ACC(アダプティブクルーズコントロール)とは

 メーカーによって呼び方や装備も違いますが、ホンダ N-Boxを主体に説明します。

 N-Boxの場合(Honda SENSING)は、フロントガラスの中央上部のカメラとバンパーに組み込まれたレーダーセンサーで前方を検知しています。なお、今回はHONDA N-Boxの2021年モデルで説明します。(2022年モデルでは、渋滞追従機能や電子制御パーキングブレーキが追加されました。) 

 ACC追従型クルーズコントロール) の主要な特徴

 車間距離を自動調整 ACCは前方の車両との安全な車間距離を維持すために自動的にブレーキとアクセルを調整します。これにより、前方の車両の速度変化に迅速に対応し、ストレスなく流れのあるドライブを可能にします。

 速度の設定 ACCを使用する際には、希望する目標速度を設定することができます。車両はこの速度に合わせて自動的に加速または減速します。

 安全性向上 ACCは車両間の距離や速度を適切に制御するため、安全性を向上する役割を果たします。ドライバーは前方の交通状況に注意を払う必要がありますが、ACCは疲労を軽減して、予測不可能な状況に対処します。

例えば、高速道路などで90Kmでスピードをセットしておけば、前方に車がいなければ90Kmで走行し、前車がいて80Kmで走行していれば、80Km追従していきます。その後前の車に合わせて設定速度以内で加速減速します。その間アクセル操作から解放されます。

* 自動追従機能付き定速走行

 指定した速度を保って走行し、前の車に追いつくと前車の速度に合わせて追従走行します。低速から停止までの対応 N-BoxのACCは、低速から停止までの交通状況にも対応しす。例えば渋滞の中で自動的に前車に追従して自動的に停止し、再び発信する事が出来ます。(2022モデル以降)*2021モデルでは車速が約35Km以下ではACCは解除されます。

* LKAS(車線維持支援システム=路外逸脱抑制機能)

高速道路などの車線の中央の走行を維持するようステアリング(ハンドル)操作を支援する機能です。(車速約65~100Km/hで有効) 

* ディスタンススイッチ(車間距離設定)

車間距離もスピードと設定により自動でコントロールしてくれます。

 この 三つ機能を有効に使って、運転のストレスを少しでも解消し安全運転をしましょう。

* まずは、ACC(アダプティブクルーズコントロール)に慣れることから始めましょう。

2 ACC(アダブプティブクルーズコントロール)各スイッチ部と機能

 

 

① MAINMAIN スイッチ 

 MAINスイッチを押すことにより、ACCとLKASシステムがONになり、メーター内に ACCとLKASの文字(グリーン)が点灯します

 ② SET ボタン 

 アクセルを踏み希望の速度になった時点でSETボタンを押して一定の速度にする。定速走行時の速度を1回押すごとに1Kmづつ下げる。長押しすると10Km/h下げる。

 ③ RES ボタン

 定速走行時の速度を1回押すごとに1Km づつ上げる。長押しすると10Km/hづつ上がる。走行中設定スピードが一時解除された場合、RESボタンを押すと元の設定に戻る。

 ④ CANSELボタン

  CANSELボタンを押すと一旦ACCは解除されます。追従走行で先行車両が左折していなくなったり、こちら側が分岐で左折してカーブに差し掛かったりしたとき、急に加速する場合があります。前もってCANSELボタンを押してアクセル操作でスピードを調整し、設定スピードに近付いたらRESボタンで復帰します。

 ⑤ ディスタンス スイッチ(車間距離設定)

  スピードにより車間距離を自動で保ちます。

 ディスタンススイッチ(車間距離)の先行車との車間距離設定は、4段階に切り替えられます。スイッチを押すごとに最長、長、中、短となります。また、走行スピードにより車間距離は変わりますので、実際の状況により設定します。

車間距離車速80Km/hのとき車速100Km/hのとき
約25m約30m
約33m約40m
約47m約59m
最長約65m約83m

 ⑥ LKAS スイッチ

 LKASスイッチを押すことにより、ディスプレイに車線表示灯(点線)が点灯し、車線維持支援システムが起動します。(65Km~100Km/h走行時)

 定速走行時のスピードを上げるのに[ RES ] ボタンで上げるか、アクセルを踏んで、スピードを上げ、希望スピードで[ SET ]ボタンを押すと変更できます。

 ブレーキなどを踏んで、一時的に解除された場合[ RES ]ボタンを押すと元の設定スピードに戻ります。 

3 ACC(アダブティブクルーズコントロール)起動

 市街地以外の幹線道路や高速道路などを走行する場合は、前もって停車中でもACCを起動できます。(待機の状態にする)

  •  [ MAIN]、[ LKAS] [ ディスタンス ]を押す
  •  希望スピードになったところで[ SET ]ボタンを押す。アクセルを離す。
  •  必要であれば[ SET ](+)、[ REST ](-)ボタンでスピードを調整する。(設定スピ―ドを上げる方法は、[ SET ]ボタンの長押しや、アクセルを踏んで、希望スピードに上げてから[SET ]ボタンを押す。方法もあります)
  •  必要であれば、デイスタンススイッチで、車間距離を変更する。

  停車中に設定できるのは、[ MAIN ]と[ LKAS ] [ディスタンススイッチ(車間距離設定)]です。なお、[LKAS]の機能は車速が約65Km ~100Km/hです。それまではLKASの機能は有効になりません。また、有効中の車線変更の時はウインカーを点滅させないと、ハンドルに抵抗を受けます。

 [ MAIN ]スイッチを押す。 希望スピードになったら[ SET ]ボタンを押す。基本的にはこれだけです。

 あとは[LKAS]スイッチ、ディスタンススイッチも有効に使ってください。

 ブレーキや[ CANSELボタン]でACC を解除することも頭に入れておいてください。

 走行中、約35Km 以上で希望の速度で[SET]ボタンを押すと、速度が設定され、車間表示の下に設定スピードが表示されます。、前に車がいれば、車間表示の上に車のマークが表示され設定速度以内の追従運転となります。先行車がいない場合は、破線で車が表示されます。

 画像では、制限速度50Kmを設定速度63Kmで、先行車両に追随している状態です。

 [MAIN]を押すことによって、ACCを起動させます。ですが、一旦エンジンを切っていしまうとACCもOFFになります。休憩などでエンジンを切った場合は、出発時には再度[MAIN]ボタンを押して、ONにする必要があります。

[MAIN]スイッチと[LKAS]スイッチを押した状態です。停止中で[SET]ボタンを押すと表示のようにクルーズセットできません車速が遅すぎますと表示されます。

4 ACC(アダブティブクルーズコントロール)の解除 

  • RESとSETの真ん中にあるCANSELボタンを押す
  • MAINスイッチを押す
  • ブレーキペダルを踏む

 上のどれかで、解除されます。また、走行スピード35Km以下になると解除されます。(2021モデルまで)

 * 夜間や悪天候、道路事情などにより、自動解除になる場合もあります。

 * 市街地ではACCは使わない

 市街地では、障害物や歩行者、自転車など感知できない場合もありうるため、ACCは使わない。 前方に赤信号や停止車両、障害物が見えた場合は後方車両などに注意しながら、早めにブレーキを踏むか、ACCを解除し、余裕を持った運転をしましょう。

 アダプティブクルーズコントロールは万全ではありません。天候や道路状況で、作動しなかったり、誤作動があるかもしれません。

ACCはこんな使い方は危ない(JAF参照)

  •  一般道

 一般道路では路面の状況や歩行者、自転車、バイク、建物等々により、複雑な状況に遭遇します。そのため、センサーやカメラが確実に反応しないかも知れません。一般道での使用は控えましょう。

  •  高速道路の料金所付近

 料金所の手前では、複数の車両が目指すレーンに向けて左右に移動し、前走車が頻繫に入れ替わるため、ACCが正確に働かないこともありえます。前車がETCのトラブルなどで、急ブレーキをかける場合もあり、ACCの制御では対応できない場合も考えられます。料金所が近づいたら、ブレーキを軽く踏むなどしてACCを解除し、周囲の安全に目を配りながらレーンを選択し料金所を通過してください。

  •  首都高速などカーブのキツイ都市高速

 追従走行時にきついカーブにさし掛かってセンサーが前走車を見失う場合があります。設定速度以下で追従していた場合、設定速度に戻そうとして自動で加速することがあり、危険です。カーブの前にはブレーキを踏み、カーブが終了してからアクセル操作でスピード調整し、ACCの[ RES ]ボタンで復帰しましょう。

  •  豪雨時や降雪時

 豪雨のような時にはセンサーの検知制度が下がることもあり得ます。また、積雪時はレーダーセンサーの前に雪が付着して、センサーの検知制度が下がることも考えられます。いずれにしても、目視で安全運転が確保できないと判断された場合には、ACCは使わないようにしましょう。

 また、フロントガラスのカメラの前が汚れていたり、レーダーセンサーの前に泥が付いていたりした場合、リアシートに重い荷物を積み車が傾いているとき、タイヤチェーンを装着しているときにも、ACCは機能しないことがあります。

  •  高速道路の合流・流出

 ・ 高速道路では合流地点での本線上の後方車両や合流時の複雑な場面が考えられます。センサー検知が対応しない場合もあるかもしれません。アクセル操作で加速して、本線で適切な速度に設定します。

 ・ 流出時も先はカーブになっていることも多いため流出前にはACCを解除し、ブレーキを踏みながら減速します。

 ACCはあくまでも補助機能だという認識を持ちつつ、高速道路や自動車専用道路、バイパスなどの幹線道路でACCを使い安全運転と、運転ストレスの軽減に役立ちます。

まとめ 高速道路や幹線道路では、積極的にACCを使いましょう。

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ドライブレコーダーの取付方法は、N-boxを参考に詳しく解説しています。

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